女性に多い悩み
2018年08月01日更新 2018年08月01日公開

妊活中の食事のポイント

妊活中は食事面でどのような食事に気をつけるべきか、気になる女性は多いのではないでしょうか。ここでは、妊活中に積極的に摂りたい栄養素や、健康な身体をつくる食生活のポイントなどについてご紹介します。

監修医師

この記事の監修者
管理栄養士 白須結衣

妊娠中に適した食材を選ぶ女性

妊娠前に知っておいた方がよい基礎知識を身につけたり、ご自身の身体のコンディションを把握・調整し、妊娠に備えることを「妊活」と言います。

ここでは、妊活中に意識して摂りたい栄養素や、食生活のポイントについて解説します。

妊活中に積極的に摂りたい栄養素とは

妊娠に備えて、積極的に摂りたい栄養素を覚えておきましょう。

葉酸

妊活中に特に意識して摂りたい栄養素として、まず葉酸があげられます。葉酸は、赤血球の形成に関わる栄養素であるとともに、胎児の正常な発育に欠かせないビタミンB群の一種であるからです。

葉酸は特に赤ちゃんの神経管(脳や脊髄になる部分)の発達ステップに関わっており、きちんと摂取することで新生児障害(神経管閉鎖障害)の5割から7割を予防できるという報告があります[1]。

18歳以上の女性は平常時の場合、1日あたり240μgを食事から摂るよう推奨されています。妊活中はそれに加えて、モノグルタミン酸型という吸収しやすい葉酸を健康食品などから+400μg(すべて食事からとる場合は+800μgに相当)摂取することが推奨されています[1]。

葉酸を多く含む食品には、ほうれん草、ブロッコリー、かぼちゃ、チンゲン菜などの緑黄色野菜、白菜、カリフラワー、いちご、オレンジ、さつまいも、のりなどがあります。

葉酸は、まず毎日の食事から摂取することを一番に考えてください。それだけでは足りないときは葉酸を強化した食品(パンや米・卵・ドリンクなど)を利用し、それでも足りない場合のみ、錠剤やカプセルなどのサプリメントを活用するのがおすすめです。また、葉酸はたくさん摂れば摂るほどよいというものではないので、1日1mg(=1000μg)は超えないよう注意しましょう[2]。

葉酸以外のビタミンやミネラルも意識

健康な卵子や精子を育てるには、毎日の食事から5大栄養素(タンパク質・脂質・糖質・ビタミン・ミネラル)をバランスよく摂取することが欠かせません。なかでも不足しがちなのがビタミン・ミネラルです。妊娠後も付加が必要とされる以下のビタミン・ミネラルを意識して摂取するようにしましょう[3]。

  • ビタミンB群
  • ビタミンC
  • マグネシウム
  • 亜鉛
  • ヨウ素
  • セレン

妊活中の食事のポイント

妊娠に備えてすこやかな身体をつくるためにも、日々の食生活では以下のようなポイントに気をつけましょう。

バランスのよい食事を心がける

妊活中は1日3回の食事から5大栄養素をしっかり摂るようにしましょう。何をどれだけ食べたらよいのかは厚生労働省と農林水産省による「食事バランスガイド」を参考にするとよいでしょう。

適正な体重をめざす

妊娠前に無理なダイエットなどをしてやせすぎていたり、逆に肥満気味だと、母体や生まれてくる赤ちゃんの健康にも影響します。

肥満の割合を判定する指標としてBMI(Body Mass Index)があるので、ご自身の体格指数を下記の式で算出してみましょう。

BMI(Body Mass Index) = 体重(kg) ÷ 身長(m) ÷ 身長(m)

BMIの数値による判定は以下のとおりです[4]。妊娠に備えて今のうちにやせすぎや肥満を解消するようにしましょう。

  • BMIが18.5未満・・・低体重(やせ)
  • BMIが18.5~25.0・・・ふつう
  • BMIが25.0以上・・・肥満

身体を冷やさない食事を意識する

身体が冷えていると血流が滞り、卵巣に十分な栄養が届きにくくなってしまいます。そのため、妊活中は冷たい食べ物・飲み物を避け、温かい食べ物・飲み物や、身体を温めてくれる性質を持つ食べ物を選びましょう。身体を温める食材には、以下のようなものがあります[5]。

  • ショウガ、山椒、わさび、唐辛子などの香辛料
  • 人参、ごぼう、さつまいも、山芋、レンコンなどの根菜類
  • ネギ、にら、玉ネギ、小松菜、しそ、グリーンアスパラ、かぼちゃ、ピーマンなどの野菜
  • もち米、小豆、黒豆などの穀物
  • 鶏肉、羊肉、鹿肉
  • マグロ、鮭、カツオ等の赤身魚や、いわし、穴子、エビなど魚介類
  • 桃、さくらんぼ、あんず、ザクロなどの果物
  • くるみ、ごま、松の実などの種実類

これらの食べ物を積極的に摂り、身体を冷やさないようにしましょう。

塩分・糖分・トランス脂肪酸の摂りすぎに注意

糖分や糖質の摂りすぎは肥満や糖尿病の原因となるだけでなくホルモンバランスを乱すおそれがあります。また、塩分の摂りすぎは高血圧を、トランス脂肪酸の摂り過ぎは排卵障害を招くおそれがあることから、過剰摂取に注意しましょう[6]。

具体的には、食後の血糖値を急激に上げるような白い小麦粉やコーンフレークなどの精製された炭水化物、加工食品やファストフードに含まれるマーガリンやショートニングなどのトランス脂肪酸、砂糖入りの清涼飲料水などは控えるようにしましょう。

1日の食事のリズムを作る

朝ごはんを抜くと体温が上がらずに身体の冷えを招くため、できるだけ朝昼晩の3食、決まった時間に食事をとりましょう。また、夜遅くに食べないように意識しましょう。

乳製品やヨーグルトの選び方

先にご紹介した「食事バランスガイド」では、主食・副菜・主菜のほかにも果物や牛乳・乳製品をとるように推奨されています。アメリカで行われた研究によると、牛乳やヨーグルト、アイスクリームは、低脂肪・無脂肪タイプよりも成分無調整のものを選んだほうが不妊の改善に役立ったそうです。いつもはヘルシーな低脂肪タイプを選んでいる方も、妊活中は通常タイプの商品に切り替えてみてはいかがでしょうか[7]。

まとめ

妊活中は赤ちゃんの神経管閉鎖障害を予防するためにも、ビタミンB群の一種である葉酸を食事や健康食品などから積極的に摂取することが大切です。あわせて、朝昼夜でバランスのよい食事を心がけること、やせすぎや肥満を防ぐこと、日ごろから不足しがちなビタミン・ミネラルをしっかり摂取することなどを意識しましょう。

また、妊活自体を負担に思ったり、ストレスをためると妊娠には悪影響なので、楽しみながら活動するようにしましょう。

参考文献

  1. [1]国民生活センター. "胎児の正常な発育に役立つ「葉酸」を摂取できるとうたった健康食品" 独立行政法人 国民生活センター. http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20110526_1.pdf(参照2018-07-04)
  2. [2]国立健康・栄養研究所 情報センター. "妊娠中の食事とサプリメントについて" 国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所. https://hfnet.nih.go.jp/usr/kiso/pamphlet/pregnant.pdf(参照2018-07-04)
  3. [3]厚生労働省. "妊婦・授乳婦" 厚生労働省. https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000114401.pdf(参照2018-07-04)
  4. [4]厚生労働省. "「妊産婦のための食生活指針」の内容及び解説" 厚生労働省. https://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/02/dl/h0201-3a3-02a.pdf(参照2018-07-04)
  5. [5]西岡まゆみ. "体を温める食材" 産業保健新聞ホームページ. http://news.doctor-trust.co.jp/?p=12569(参照2018-07-04)
  6. [6]立石幸一. "「トランス脂肪酸」に関する意見書" 内閣府. http://www.cao.go.jp/consumer/history/03/kabusoshiki/syokuhinhyouji/doc/e140312_sankou1-2.pdf(参照2018-07-04)
  7. [7]J.E. Chavarro, et al. A prospective study of dairy foods intake and anovulatory infertility, Human Reproduction 2007; 22(5):1340–1347

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