エイジングケア
2018年06月28日更新 2018年06月29日公開

つわりのときに食べやすいもの・おすすめの食事

妊婦さんの大半が経験するつわりは、症状によっては生活に支障をきたす方もいらっしゃるほどです。つわりの症状があるときにどう過ごすと、少しでも楽になるのでしょうか。つわりにお悩みの妊婦さんのヒントになる情報をお伝えします。

監修医師

この記事の監修者
管理栄養士 古賀 圭美

つわりの女性

妊婦の50〜80%の方が発症するといわれている「つわり」[1]。つわりには個人差があり、初産のときと経産のときとでもつわりの症状が違います。今回は、つわりのときの食事のとり方や、そのポイントについてご紹介していきます。

つわりとは?いつからいつまで続くの?

一般的に「つわり」は、妊娠5〜6週頃に始まり、12〜16週頃に自然に落ち着くとされています。具体的な症状は人によって違うものの、吐き気、嘔吐(おうと)、食欲不振、胸焼け、胃の圧迫感、口の渇き、だ液量の増加、全身のだるさ、頭痛、眠気、耳鳴り、下痢、便秘などがあります[1]。

つわりの症状が重症化してしまうと「つわり」ではなく「妊娠悪阻(にんしんおそ)」と呼ばれ、治療が必要になる可能性もあります。ただ、このふたつを明確に区別することは困難です。毎日のように嘔吐を繰り返す、満足に食事できず体重がげっそり減った・・・などの場合は、受診している病院へ相談し、適切な治療をしてもらうことをおすすめします。

つわりのときはどんな食事をするとよい?

つわりには個人差があるため、これからご紹介することが全ての方に当てはまるとはいえません。体調のよいときに、さまざまな食事方法を試し、自分に合った食べ方を見つけてみるとよいでしょう。

まず、つわりで食事が思うようにとれない場合は、無理をしないことが第一です。「食べられそうだな」と思ったときに、自分が食べられるもの・食べたいものを少しずつ食べるようにしましょう。

満腹になるまで食べたり、空腹状態が続くとつわりが悪化することがあります。食事回数は1日3回にこだわらず、頻度を増やしてもよいでしょう。また、温かいものや、においの強い食べ物はつわりを助長する可能性もあるので、体調をみながら食べるようにしてください。

食事から栄養素を摂ることはもちろん大切ですが、脱水にならないために、水分補給も忘れないようにしましょう。食事と同様、飲みやすいものを選択してかまいません。ただし、甘いジュースなどは糖分を過剰に摂取してしまう可能性があるので、飲みすぎに注意しましょう。

つわりのときに食べやすい・飲みやすいものとは

つわりのときに食べやすい・飲みやすいものとしては、さっぱりした口あたりのもの、ひんやりとしてのど越しのよいものなどがあげられます。以下のリストを参考にしてみてください。

  • 水分の多いもの・・・オレンジやりんご、桃、スイカ、梨などの果物類、お粥、雑炊、野菜スープなど
  • 腹持ちのよいもの・・・おにぎり、パン、麺、餅、クッキー、バナナ、りんごなど
  • 口の中をスッキリさせるもの・・・飴、ガム、グミ、氷、ジンジャーエール、炭酸水など
  • 冷たいもの・・・プリン、ゼリー、アイスクリーム、ヨーグルトなど
  • 唾液の不快感を和らげる味の濃いもの・・・お好み焼き・ハンバーグなどのソース味の料理、ナポリタン・オムライスなどのケチャップ味の料理、果汁ジュース、いちごミルクなど
  • 味のないものや薄いもの・・・水、お茶など

妊娠中は調理中につわりの症状が現れる方もいます。家族にお願いするか、体調のよいときにまとめて作り置きし、すぐにつまめるようなものを常備しておくのもよいですね。また、上記でご紹介したものを組み合わせて飲みやすいスープにしたり、スムージーにするのもよいでしょう。

一方、脂っこいもの(脂肪の多いもの)や刺激の強いもの、においの強いものは、つわりのときは避けるとよいとされています。

つわりの症状軽減に役立つ栄養素

欧米では、ショウガの粉末がつわり軽減に役立つとされています[2]。ショウガの辛味成分(ジンゲロール・ショウガオール)や香り成分(ジンギベレン)が消化管の働きを調整すると考えられます。

またビタミンB6や葉酸も、つわりの軽減に役立つとされています。ビタミンB6はマグロの赤身、カツオ、さんまの開き、牛レバー、にしん、バナナなどに、葉酸は牛・豚・鶏レバー、枝豆、モロヘイヤ、ほうれん草、ブロッコリーなどに多く含まれています。

ビタミンB6や葉酸は、妊婦への負荷量(通常量にプラスして摂取する量)が設定されている栄養素。積極的に摂ることは望ましいですが、摂りすぎはもちろん禁物です。サプリメントを利用している方は医師や栄養士にご相談ください。

つわりによる嘔吐などで体内の水分は不足しています。体調を保つためにも水分補給はこまめに行いましょう。

まとめ|心穏やかに過ごすことも大切

つわりがつらいと気力がなくなったり、気持ちも落ち込みがちですが、そういった状況をストレスに感じることもつわりを助長する原因になります。リラックスする時間や、身体を休ませてあげる時間も大切にしてください。

今回ご紹介したように、食事を数回に分けて食べたり、水分摂取を心がけるなど、自分に合ったやり方でつわりと上手に付き合っていきましょう。遠出をしたり趣味を楽しむなど、適度な気分転換で症状が和らぐこともありますので、ぜひ試してみてください。

また、妊娠悪阻の疑いがある場合や、どうしても体調が優れない場合は、我慢せず、医療機関を受診するようにしてください。

参考文献

  1. [1]丸尾 猛ほか. "妊娠悪阻にまつわる諸問題" 公益社団法人 日本産科婦人科学会. http://www.jsog.or.jp/PDF/50/5006-143.pdf(参照2018-05-28)
  2. [2]日本産婦人科学会ほか. "産婦人科診療ガイドライン2014" 公益社団法人 日本産婦人科学会ほか. http://www.jaog.or.jp/wp/wp-content/uploads/2017/01/img-31020320.pdf(参照2018-05-28)

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