女性に多い悩み
2018年09月10日更新 2018年08月31日公開

更年期にとるべき食材は?豆乳は効果的?

豆乳には「イソフラボン」という女性ホルモンの一つであるエストロゲンによく似た物質が含まれており、更年期症状の予防や緩和に役立つといわれています。さまざまな不調が現れる更年期の症状を軽くし、穏やかに過ごすための食事のとり方のコツを紹介します。

監修医師

この記事の監修者
管理栄養士 佐藤郁子

「更年期」とは閉経の前後10年ほどの期間のことをいい、女性ホルモンの1つであるエストロゲンの分泌が急激に減り始めます。

そうすると、自律神経のバランスが乱れ、暑くもないのに汗が噴き出たり、動悸やめまいなどの体調不良に加え、イライラしたり、気持ちがふさいだりなどの精神的な不調があらわれます。更年期を自分らしく生き生きと過ごすために、できるだけとりたい食品や食事のバランスの整え方を紹介します。

更年期症状の軽減にイソフラボンが効く?

大豆の胚芽に多く含まれる大豆イソフラボンは、フラボノイドの一種で、化学構造がエストロゲンに似ていることから植物由来のエストロゲンとも呼ばれています[1]。

そのことからエストロゲンの減少が関係している更年期障害の症状の軽減、骨粗しょう症や動脈硬化の予防などの効果が期待されており、実際に血流改善による更年期障害の症状緩和や骨密度改善の研究報告もあります[2]。

大豆イソフラボンは豆乳や豆腐など、大豆製品に多く含まれます。和食は大豆製品を多く使用しています。意識して食事を和食中心のヘルシーなものにすることで、大豆イソフラボンを上手に摂ることができます。手軽に摂りたい時には豆乳がお勧めです。

また、どうしても食事から摂りにくい場合には、サプリメントや健康食品から摂取することもできますが、過剰摂取に気をつけましょう(大豆イソフラボン[アグリコン:非配糖体]として食事と併せて1日70~75mgまで)[2]。

更年期に意識して摂りたい栄養素

更年期には大豆イソフラボンだけでなく、健康や美容に役立つ栄養素をまんべんなく摂ることで、健やかに過ごすことができます[3]。どのような栄養素がよいかご紹介します。

ビタミンE

多く含まれる食べ物・・・うなぎ、アーモンド、モロヘイヤ、かぼちゃなど

抗酸化作用があり、活性酸素による身体のさびを防ぎます。

ビタミンB群

多く含まれる食べ物・・・小麦胚芽、乾燥大豆、ごま、落花生、豚肉、レバー、うなぎ、カキ、アーモンドなど

ビタミンB1、B2、B6は糖質、タンパク質、脂質の代謝を促進、B12は葉酸と協力して貧血を予防します。

ビタミンC

多く含まれる食べ物・・・いちご、みかんなどの果物、菜の花、ブロッコリーなどの野菜、芋類など

コラーゲン合成、鉄の吸収を促進、抗酸化作用、免疫力アップの働きがあります。

ビタミンD

多く含まれる食べ物・・・鮭、カジキなどの魚類、干しシイタケなど

カルシウムの吸収を促進し、骨を強くします。

タンパク質

多く含まれる食べ物…肉類、魚類、卵、大豆製品、乳製品など

筋肉や血、髪の毛、爪など、身体を形作るのに必要な栄養素です。

食物繊維

多く含まれる食べ物…野菜、キノコ、海藻、芋など

おなか(大腸)の働きを整えます。血糖値の急激な上昇を抑え、太りにくくします。

オメガ3系脂肪酸

多く含まれる食べ物…エゴマ油や亜麻仁油、青魚など

悪玉コレステロールを減らし、動脈硬化などの生活習慣病を予防します。

カルシウム

多く含まれる食べ物…牛乳、ヨーグルト、チーズなどの乳製品、高野豆腐、小松菜、しらす干しなど

骨の密度を保って骨を強くするとともに、ホルモン分泌などの体の生体機能を維持します。神経の興奮を鎮める効果もあります。

亜鉛

多く含まれる食べ物…カキ、レバー、ごま、アーモンドなど

タンパク質合成など、細胞の成長と分化に関わっています。不足すると味覚障害や皮膚炎、食欲不振などが起こります。

更年期に心がけたい食生活

上記のような栄養素をまんべんなく摂るには、これだけを食べればいいという食品はなく、1日3回の食事をバランスよく食べることが重要です。バランスよく食べるためには主食、副菜、主菜を揃えることから始めましょう。

厚生労働省と農林水産省が作成した「食事バランスガイド」を参考に、主食:副菜:主菜を3:2:1でとるのがおすすめです。和食である昔ながらの「一汁三菜」にするとこれに近くなります。

1日3食を決まった時間に食事を摂ることで自律神経のバランスが整い、よく噛むことで満腹感が得られて食べ過ぎも予防できます。

なお、塩分の摂りすぎは生活習慣病の高血圧につながります。血管を収縮させ覚醒作用のあるカフェインや、冷えやむくみの原因となる冷たい飲み物も摂りすぎないようにするとよいでしょう。

まとめ

更年期を生き生きと過ごすためには「タンパク質」、「脂質」、「炭水化物」、「ビタミン」、「ミネラル」の5大栄養素をバランスよく摂ることが重要です。そのためにも色々な食材をとることを心がけましょう。

食生活も大事ですが、更年期を迎える年代は、子供の独立や親の介護など生活環境が変わりやすい時期でもあるので、ストレスとうまく付き合う必要があります。もし、つらい症状が続くようなら医療機関を受診しましょう。

参考文献

  1. [1]東泉裕子ほか “科学研究費女性事業 研究成果報告書(平成28年6月7日現在)” 科学研究費女性事業データベース.
  2. https://kaken.nii.ac.jp/ja/file/KAKENHI-PROJECT-26750062/26750062seika.pdf(2018年7月19日参照)
  3. [2]“大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A” 内閣府食品安全委員会.
  4. http://www.fsc.go.jp/sonota/daizu_isoflavone.html(2018年7月19日参照)
  5. [3]“ビタミンについての解説:一覧” 国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所.
  6. https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/index32.html(2018年7月20日参照)

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