生活習慣病
2018年08月01日更新 2018年08月01日公開

腎臓病予防に効果的な食事の内容

腎臓機能が低下すると、慢性腎臓病(CKD)や腎不全、さらには脳卒中や心筋梗塞などの心血管系疾患の発症のリスクを高めるといわれています。腎臓を元気に保つためにはどんな食事を心がけるとよいのか、そのポイントについて解説します。

腎臓病予防を意識して食事をとる男性

血液から老廃物やミネラルをろ過し、いらないものを尿として排出する役割を担う腎臓は、体の状態を健康に保つためにはなくてはならない臓器です。腎臓の機能が低下したまま放っておくと、人工透析や腎臓移植などが必要な腎不全になりかねません。

特に健康診断で尿にタンパクが出た、足にむくみがあるなどの症状がすでに見られる人は要注意です。ここでは、腎臓病にならないための食事についてご紹介します。

腎臓の働き|尿タンパクが示すサインとは

健康な腎臓は、血液をろ過して必要なものは体内に戻し、不必要なものは尿として体外に排出する働きをしています。しかし、腎臓が悪くなるとその働きが十分にできなくなり、通常なら体内にとり込まれるはずのタンパク質が尿中に見られるようになります。つまり、尿検査でタンパクが出たら、腎機能に障害のある可能性があります。

最初は無症状でも、この状態が長く続くと次第に貧血やめまい、倦怠感や息切れ、夜間尿や頻尿、足のむくみなどが現れます。さらに進行すると、脳卒中や心筋梗塞などの脳や心臓の血管の病気を起こしやすくなります。

腎機能の低下は、不健康な生活習慣と深い関わりがあります。初期のうちは特に症状もないため、気づかないまま腎機能の低下がゆっくり進行するのが特徴です。

腎機能の低下がある程度まで進行してしまうと、慌てて治療を始めても機能の回復は難しく、人工透析や腎臓移植などが必要になるケースもあります。腎臓病にならないためには、早いうちに悪い生活習慣を改善することが重要です。

次の項目からは、生活習慣の改善法について詳しく解説していきます。

腎臓病予防に効果のある食事や食生活

では、腎臓病を予防するためには、どんな生活を心がけたらよいのでしょうか。ここでは、特に食事や食生活で注意するポイントについて考えてみましょう。

塩分は控えめを心がける

腎臓は、体内にあまった余計な塩分をろ過して、尿として排出する機能をもっています。このため、腎臓の機能が落ちると、塩分を排出しにくくなり、体内の塩分が増えて高血圧の原因となります。さらに高血圧の状態が続くと、腎臓への負担も高くなるため、より腎臓の機能低下を招くという悪循環に。塩分の摂りすぎは、高血圧や生活習慣病のリスクを高めるだけでなく、腎臓機能も低下させることを覚えておきましょう。

ちなみに、1日あたりの塩分摂取量の目安は、男性で8g、女性7gです。もし高血圧の疑いがあるなら、1日あたりの塩分摂取量を6gまでに抑えるのが理想的です。

  • 味付けは塩分に頼らずにダシや香辛料や柑橘類を利用する
  • 塩分の多い麺類の汁は残す
  • 調味料を使うときは減塩タイプのものを選ぶ

などの工夫をすると、1日あたりの塩分摂取量を抑えることができます。少しずつ塩分を減らして、徐々に薄味になれるようにしましょう。

タンパク質の過剰摂取に気をつける

タンパク質は体の組織を作るための大切な栄養素ですが、必要量以上に食べると体内に余ったタンパク質を処理するために腎臓に大きな負担がかかります。腎臓がよく働くことができない状態でタンパク質を摂りすぎると、うまく排出できなかった老廃物が体内に蓄積し、体にさまざまな悪影響を及ぼします。このため、腎臓病と診断されたら医師の指導のもと低タンパク食に切り替えるのがよいでしょう。

また、食事から摂取するエネルギーが少ないと、体内でタンパク質がエネルギーとして使われてしまい、老廃物の増加につながります。予防のための食生活では、たとえばダイエットのために糖質を抜いてタンパク質だけを食べるといったような、偏った食事は避けましょう。

また、詳しいメカニズムはわかっていないものの、肥満と腎臓病の相関関係も指摘されています。1日3食の規則正しい食事からさまざまな栄養素と適切なカロリーを摂取し、肥満を解消するようつとめましょう。

腎臓病予防のための食事法は、糖尿病や高血圧やメタボにならないための食事のポイントと多くの共通点があります。下記記事もぜひ参考にしてみてください。

まとめ|生活習慣もあわせて見直しを

腎臓病は、ステージが進行するとタンパク質や塩分だけでなく、カリウムやリンや水分の摂取量までも医師の指示に沿った食生活が必要になってきます。そんな大変な生活になってしまわないように、まずは適切な食習慣を身につけて、腎臓病を予防しましょう。

なお、食事以外の対策としては、喫煙をやめる、深酒をしない、適度な運動を定期的に行うなどの方法もあります。食事と合わせて、これらの生活習慣を見直すことで、腎臓の機能を守ることができます。あのとき始めておけば…と後悔しないためにも、まずは普段の生活から見直してみてください。

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