生活習慣病
2018年06月29日更新 2018年06月29日公開

メタボを解消!食事で内臓脂肪を減らす方法とダイエットレシピ

「メタボ」という言葉をよく耳にしますが、具体的にはどのような状態を指すのでしょうか?そして、予防、改善はできるのでしょうか?単なる「肥満」では済まされない「メタボ」のことを詳しく説明していきます。

監修医師

この記事の監修者
管理栄養士 佐々木洋子

カロリー

おなかの周りに内臓脂肪がつき、しかも糖尿病や高血圧、脂質異常症などを起こしやすい状態になっているメタボ(メタボリックシンドローム)。その予防や改善には、食生活や運動習慣の見直しが大切です。ここでは、今日からお試しいただきたい方法を紹介していきます。

メタボ(メタボリックシンドローム)は何が怖い?

「メタボ」の正式名称は「メタボリックシンドローム」といいます。これは、内臓脂肪型肥満があり、さらに、高血糖、脂質代謝異常、高血圧、脂肪肝などの動脈硬化リスクが重なっている状態です。

厚生労働省発表の「国民健康・栄養調査(平成28年)」によると、20歳以上でメタボリックシンドロームが強く疑われる人の割合は、男性27.0%、女性10.0%にものぼります[1]。

メタボリックシンドロームは「動脈硬化」の進行を加速させるというところが一番怖いところです。「動脈硬化」とは、血管が弾力を失い、硬く狭くなる状態のことで、進行すると脳卒中や心筋梗塞など命に関わる重大な病気を引き起こす可能性があります。

メタボが危険な理由

メタボリックシンドロームとは病名ではなく「リスクが重なった状態」なので、痛みなどの自覚症状がほとんどありません。そのため、本人が無関心のまま動脈硬化が進行してしまうことがあります。

突然の脳卒中や心筋梗塞などで命を落としたり、後遺症が残ってしまったりと、今まであたりまえだった暮らしが激変してしまうことになりかねません。だからこそメタボリックシンドロームの予防、改善が必要になってきます。

メタボの診断基準

日本におけるメタボリックシンドロームの診断基準は、以下の2つに当てはまることが条件となります。

  • ウエスト周りの長さが男性85cm以上、女性90cm以上である
  • 高血圧・高血糖・脂質代謝異常のうち、2つに該当している

なお、血圧、血糖、血清脂質の基準値の目安は以下のとおりです。

  • 血圧・・・130mmHg/85mmHg未満(目安)
  • 血糖・・・空腹時高血糖110mg/dL以下
  • 血清脂質・・・トリグリセライド150mg/dL未満 または HDLコレステロール40mg/dL以上 またはLDLコレステロール140mg/dL未満

ウエスト周囲径が基準以内の場合は、他の基準値が高くてもメタボリックシンドロームとは診断されません。食生活と運動習慣を見直すことにより、内臓脂肪は減らすことができ、血圧、血清脂質、血糖の数値も改善されることが多いです。特に、食生活の見直しは大きな効果をもたらしますので、できることから実践していくことをおすすめします[2]。

メタボを食事で予防・改善するには

「内臓脂肪」を減らすことが重要です。厚生労働省ではメタボリックシンドローム改善のための戦略として、「まずは体重の5%を減量すること」としています。5%の減量をすることにより、内臓脂肪が減り、高血圧・高血糖・脂質異常などの改善につながるといわれています[3]。

減量方法としては、食べる量を減らし、動く量を増やすことにより半年ぐらいかけてゆっくり行うことがおすすめです。内臓脂肪はつきやすい一方で、減りやすいという特徴がありますのでまずは食事量の見直しから始めてみましょう。

1日あたりの摂取エネルギー量を計算する

1日あたりの摂取エネルギー量は、肥満度や年齢・性別、合併症の有無、仕事やスポーツによる身体活動量などによって決まります。一般的には1日あたり、標準体重に25~30kcalをかけて計算するとよいでしょう。

<例>1日あたりの摂取エネルギーの計算方法/身長160cmの人の場合

  • 標準体重 = 1.6(m)× 1.6(m)× 22 = 56.3(kg)
  • 56.3(kg)× 25(kcal) = 約1,400kcal(1日分)

上記をもとに1日の食事量を決めていくことになりますが、減量したいからと極端に食事量を減らすとリバウンドが起こりやすくなりますので注意しましょう。

バランスのよい食事を心がける

食事はエネルギー量だけを考えて食べればよいものではなく、「バランス」よくとることが大切です。主食・主菜・副菜を揃えて食べることで、炭水化物やタンパク質、ビタミン・ミネラル・食物繊維などをバランスよくとることができます。

農林水産省と厚生労働省が作成した「食事バランスガイド」では、1日に何をどれだけ食べればいいかイラストでわかりやすく示していますので、そちらを参考にするのもよいでしょう。

食習慣のポイント

身体によい「食習慣」として次のことを心がけてください。

  • 朝食を抜くなどせず、1日3食を規則正しく食べる
  • 腹八分目、場合によっては七分目を心がけて、食べ過ぎに注意する
  • よく噛んで、食事を味わってゆっくり食べる
  • 寝る前の3時間前からは飲食・飲酒をしない
  • 甘い飲み物や間食は1日1回、量を決めてとる

メタボを予防・改善するダイエットレシピ

メタボを予防・改善するためには、塩分やカロリーを控えるだけでなく、ビタミンやミネラル、食物繊維をしっかり摂ることが大切です。

鮭のホイル蒸し(2人分)

油を使わない調理でローカロリーに。野菜やきのこをたっぷりいれましょう。

食材:鮭2切れ/みそ 小さじ1/しめじ、えのき お好みで/長ネギ25g(1/4本)

  1. アルミホイルに鮭をのせ、みそをぬる。
  2. しめじは小房に分け、えのきは食べやすい長さに切る。長ネギは斜め切りにし、それぞれ1にのせて包む。
  3. オーブントースターで15分くらい焼いてできあがり。

水菜のナムル(4人分)

水菜を茹でて、かさを減らすことでたっぷり食べられます。常備菜にも。

食材:水菜 100g/ごま油 小さじ1/2/塩 小さじ1/5/白いりごま 小さじ2

  1. 水菜は5cmくらいの長さに切り、さっと茹でて水分を切る。
  2. 水菜の粗熱がとれたら、調味料を和える。

信玄餅風寒天ゼリー(5個分)

食物繊維が豊富でノンカロリーの寒天はダイエットの強い味方です。

食材:粉寒天 小さじ0.25g /砂糖 小さじ1/水300cc/ 黒蜜、きなこ お好みで

  1. 鍋に水、粉寒天、砂糖を入れ弱火にかけ、粉寒天を煮溶かす。
  2. 1の粗熱がとれたら型にいれて冷やし固める。
  3. 固まったら皿に出し、きなこと黒蜜をお好みでかける。

寒天の量を調節して、お好みの固さで作ってみましょう。

まとめ

メタボを予防・改善するには、食習慣を見直すことが大切です。1日あたりの摂取エネルギー量を把握して、食べ過ぎないこと・朝ごはんをしっかりとることなどを心がけてください。

あわせて活動量や運動量を増やし、消費エネルギーを増やしていきましょう。テレビを見ながらスクワットや腹筋を行う、通勤のときに一駅手前で降りて歩く、マイカーではなく自転車を使うなど、できることから始めていきましょう。内臓脂肪は皮下脂肪に比べて、つきやすい反面落としやすいという特徴があります。健康な体作りを意識し、動脈硬化の予防につなげましょう。

参考文献

  1. [1]厚生労働省. "平成28年国民健康・栄養調査報告" 厚生労働省. http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/eiyou/dl/h28-houkoku-05.pdf(参照2018-05-29)
  2. [2]宮崎 滋ほか. "メタボリックシンドロームの診断基準" 厚生労働省e-ヘルスネット. https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/metabolic/m-01-003.html(参照2018-05-29)
  3. [3]宮崎 滋ほか. "メタボリックシンドローム改善のための基本戦略" 厚生労働省e-ヘルスネット. https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/metabolic/m-03-001.html(参照2018-06-20)

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