腸の働き
2017年03月22日更新 2017年03月16日公開

健康を左右する善玉菌と悪玉菌の共存関係

腸内にはおよそ100兆個の細菌が生息しているといわれますが、その中には腸内環境を整え健康に有用な善玉菌や悪い影響を及ぼす悪玉菌が存在しています。ここでは、善玉菌と悪玉菌の関係について、ドクター監修の記事でお届けします。

人間の腸内には、およそ100種類以上にして、100兆個にもおよぶ腸内細菌が生息しているといわれています。その中には身体の健康に役立つ善玉菌と悪い影響を与える悪玉菌、どちらにも属さない日和見菌の3つが存在します。健康にはこれらの3つの菌が密接に関わっていますが、それぞれの役割や共存関係について見てみましょう。

善玉菌とは

善玉菌とは、腸内環境を整え身体の健康に役立つビフィズス菌や乳酸菌(正式には乳酸桿菌・にゅうさんかんきん)などの腸内細菌のことをいいます。腸内でビタミンを合成し、悪玉菌の増殖を抑える働きをしています。身体を健康に保つには、腸内環境を整え、腸内の善玉菌の割合を高めることが重要となります。

ビフィズス菌とは

ビフィズス菌とは、主に人や動物の腸内に生息する善玉菌の代表ともいえる乳酸菌で、特に乳児の腸内に多いといわれています。他の乳酸菌と違うところは酸素を嫌う特質があり、発酵すると乳酸の他に酢酸を発生するため、乳酸菌とは区別されることがあります。ビフィズス菌は腸内において有害な菌の増殖を抑制し、腸の働きを良好に保つ作用があります。また、腸内に生息しているビフィズス菌を増やすためには、栄養分となるオリゴ糖などを一緒に摂取することが効果的だとされています。

乳酸菌とは

乳酸菌とは、発酵により糖類から乳酸を生成する特質を持った微生物のことで、人に有用な菌であるため、善玉菌とも呼ばれています。食品では、ヨーグルトやチーズ、漬け物、日本酒などの発酵食品をつくるために利用されています。乳酸菌には、腸内に生息する悪玉菌の増殖を抑制し、腸内細菌のバランスを整える役割があります。乳酸菌などの腸内環境を良好に整える微生物の中でも、生きたまま腸まで到達できる有用な微生物をプロバイオティクスと呼びます。

善玉菌を増やすオリゴ糖

一般に3種類以上の糖類が結びついたものをオリゴ糖と呼びますが、代表的なものに砂糖を原料として酵素を利用して精製されるフラクトオリゴ糖や、大豆の天然成分から精製される大豆オリゴ糖、乳糖を原料にβ-ガラクトシダーゼを利用して精製したガラクトオリゴ糖などがあります。オリゴ糖には、ビフィズス菌などの善玉菌の栄養源としてそれらを増殖する作用があり、特定保健用食品としても認証されています。

善玉菌の働き

善玉菌の働きとしては、乳酸や酢酸などを生成し腸内を酸性にすることで、悪玉菌の繁殖を抑制して腸の運動の活発化による便通の改善や病原菌・食中毒菌による感染の予防、発がん性のある腐敗産物が生成されるのを抑制する良好な腸内環境をつくるといわれています。また、善玉菌は腸内においてビタミン群を生成し、消化管の粘膜免疫を強化します。さらに、善玉菌を構成している物質には免疫力を上げて血清コレステロールを低下させる作用があるといわれています。

悪玉菌の働き

悪玉菌は腸内環境を悪化させて、腸内の腐敗を促したり、発がん物質を生成したりします。腸内環境が悪化することで、腸の働きが鈍り便秘を招きやすくなります。便秘によって、より悪玉菌が活性し発がん性物質や腐敗産物、アンモニアなどの健康に有害な物質が生成されます。その結果、体の免疫力が減退し、疲労の蓄積や新陳代謝の低下、肌荒れなど、健康への悪影響を招いてしまいます。

善玉菌と悪玉菌のバランスについて

腸内に生息するおよそ100兆個の腸内細菌は、善玉菌と悪玉菌とそのどちらでない中間の日和見菌の3つのグループによって構成されています。善玉菌:悪玉菌:日和見菌は、2:1:7の割合が腸内で保たれているのが健康な状態だといわれています。日和見菌は、善玉菌と悪玉菌の優位な方に味方をするため、善玉菌を常に悪玉菌より優位に保つことで悪玉菌の生成を防ぐことができます。そのためにも、腸内環境を整え、腸内バランスを健康に保つことが大切です。

今すぐ読みたい

「腸の働き」の関連情報

記事カテゴリ

注目情報

ピックアップ特集

fem.

fem.ヘルスケアが

もっと手軽にアプリで登場!

今日できる。今すぐできる。

健康・キレイ情報を毎日おとどけ。

app-store
google-play